闇金ウシジマくん 12 (12) (ビッグコミックス)闇金ウシジマくん 12 (12) (ビッグコミックス)
真鍋 昌平

小学館 2008-07-30
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ウシジマくんをこの前3巻まで読んで続きを読もうと思って、読み始めたらとまらなかった。3巻の途中からはじまる長編ものが描く描写を読まなきゃいられなかった。それぞれのシリーズでは、もはやハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかよくわかんなくなるけど、結局街の景色は奇麗な描写があったり、人が強く生きる姿を見ると感動する。

このマンガはとにかく設定と街の景色がリアルでびっくりする。歌舞伎町やセンター街の風景やそこでの台詞は確かに聞いた事があるようなものがある。都心だけでなく、地方もリアルに描かれる。「フリーターくん」編で描かれる相模原の近くに住んでいた事もあって、マンションや公園の様子がとても近くに感じられた。

勿論登場人物もリアルでびっくりする。「ギャル汚くん」で登場するイケメン金持ち軍団の人たちは、大学の頃仲は良くはないけれど、確かにああいうなぜか金を持ってるひとはいた。「奴隷くん」っていってウシジマくんの会社に毎日お金を借りにくるパチンコ依存症のひととかは、明日の朝パチンコ屋の前に行ったら沢山見る事はできる。リアルに感じるのはその台詞まわしでわかる。

登場人物が持っているアイテムもリアルだ。僕は携帯について詳しいからだろうけど、3年くらい前に描かれていた「ギャル汚くん」では確かにSO504くらいのやつを持ってたり、「フリーターくん」は落ちまくってもiPodで音楽を聴くのを楽しみにしてたりする。

そういうことでリアルを感じるので、読んでいると自分とこのマンガの登場人物の違いがほとんどないんじゃないか?ってことが確実には言えないなっていうことを感じる。自分だっていつかこういう風に変わってしまう可能性は全くない訳ではない。

コミックに載っているなかで最新の「サラリーマンくん」は自分もサラリーマンだからかとても読んでいて辛かった。ネタばれになっちゃうかもしれないけど、「サラリーマンくん」が終盤に仕事と家庭に疲れきって鬱病になっちゃう感じとかは、もうリアルすぎてきつい。

このマンガは前半は日本のヒップホップがエンターテイメントよりになってしあみ描けないストリートっていうものを描く事に成功している。それだけでなくて、最近のエピソードでは日常にストリートがない人々の生活を描いている。ストリートがなくて人がどのようにつながりを感じて生きるかとしてバーチャルなメールやブログやデジタル機器があるのだけど、それだけでは満たされないという事も描いている。日本にはゲットーもストリートもないからやりきれない人たちは、コストがほとんどかからないメディアに逃げるのだ。

ストリートがあるときとないときでは登場人物がよく使うメディアがちがうのは興味深い。「ギャル汚くん」「フーゾクくん」という都市部のストリート生きて、基本的に対面で話をする人々の間で出てくるメディアは携帯とメールである。また後半の「フリーターくん」「サラリーマンくん」の都市の中でもストリートではない、会社やバイト先で生きる人たちが使うメディアは携帯電話とメールだけでなくて、ブログや画像ファイルだったりする。

前半のストリートがある人たちのストーリーでは、携帯電話で表面的で多数のコミュニケーションを取る人達の矛盾を説明する。そして後半になるにつれ読者に近いであろうフリーターやサラリーマンの状況が究極の状況に行くとこう成る、でもどうにかすると希望が見えるかもしれないし、ないかもしれないっていう事を提示する。

いやーすごいマンガだ。

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このページは、shingoyが2008年11月23日 08:46に書いたブログ記事です。

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